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どっちにしろ診療所じゃ無理。
■3次救急じゃないと無理でしょ

asahi.com:心肺停止 受け入れず 夕張の中3自殺-マイタウン北海道
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000000910050007

■夕張の中3自殺で市立診療所
■「情報伝達で不備」


夕張市の中学3年の男子生徒(14)の自殺で救急隊が市立診療所に受け入れを求めた際、心肺停止状態で早急な措置が必要だったにもかかわらず、市外の病院に行くよう指示されていたことが分かった。最終的に生徒は市内の別の医院に運ばれ、死亡が確認された。市内に救急病院はないが、同診療所は唯一入院できる中核的医療機関。事態を重くみた市は、運営主体の医療法人財団「夕張希望の杜(もり)」(理事長・村上智彦医師)と救急体制改善に向けて協議を始めた。
(本田雅和)

関係者によると、9月27日午後11時11分、生徒が自宅で首をつっているのを見つけた家族が119番通報した。5分後に到着した救急隊は、生徒の心肺が停止していたため、蘇生術を施しながら最も近い医院に連絡。不在だったことから同11時32分、次に近い市立診療所に電話で受け入れを求めた。

同診療所によると、最初に電話を受けた事務当直員や、医師に電話を取り次いだ看護師が救急隊員の使った「縊頸(いっけい)(首つり)」という言葉を理解できず、「いけい? 胃けいれん?」などと推測し、当番医の村上医師に連絡。同医師は心肺停止と報告を受けながらも「インフルエンザ脳症のような病気か事故だろう」と考え、同40分に「小児の重篤状態は対応できない。早急に小児科のある(重篤・重症専門の)3次救急病院に行くように」と看護師を通して救急隊に電話で回答した。

市などによると、隊員はこの電話で「心肺停止状態なので受け入れてほしい」と再び要請。看護師も村上医師に伝えたが、回答は変わらなかったという。救急隊は市内の2医院に連絡し、同45分、1医院が受け入れを承諾。同55分に運ばれたが、28日午前0時24分に死亡を確認した。

同診療所の診療科目には小児科もあり、村上医師は講演などで「心肺停止患者は直近の医療機関で早急に対応すべきだ」と説いている。市内の医療従事者は「診療所でも蘇生術や気管挿管などの措置はできたはず」と批判する。

村上医師は「非常に残念だが救急隊と診療所の間に情報伝達の不備があり、正確に医師に情報が伝わらなかったのは事実。今後はこのようなことがないよう、救急隊との間で取り決めをし、職員にも周知していきたい」と話す。

これを機に同市では、救急医療体制の整備に向けて医師会や道とも再協議していくことにしている。

看護師の伝達ミスは問題ですが、仮に状況が正確に伝わっていたとしても、心肺停止じゃ3次救急じゃないと受け入れは無理しょう。

いくら入院できる施設とはいえ、3次救急じゃない診療所に受け入れろというのがそもそも無理ではないかと。

市内の医療従事者は「診療所でも蘇生術や気管挿管などの措置はできたはず」と批判する。

仮に「蘇生術や気管挿管などの措置」をしたとして、その後はどうするんですか?

全力で助けた患者は、今度は全力で生かし続けなければならない訳ですが?

その「全力で生かし続ける」ための設備(ICUなど)が無くては受け入れは無理でしょう。

「とりあえず受け入れて応急処置、その後に他病院に搬送」なんて事も、

「十分な設備が無い病院が患者の受け入れをしてはいけない。応急処置して他の病院に搬送する位なら、最初から完全に受け入れられる病院に受け入れさせるべき」

という司法の判決(加古川心筋梗塞事件)がありますから出来ませんよ?



■続報。

続報が入りました。

asahi.com:受け入れ拒否を謝罪 夕張中3自殺-マイタウン北海道
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000000910050008

■村上医師「判断ミス」

夕張市で、自殺を図って心肺停止状態だった中3男子生徒(14)の受け入れを拒否した市立診療所の理事長、村上智彦医師(48)は4日、自らの「判断ミス」を認め、「ご遺族と市民の皆さんに申し訳ない」と謝罪、「こういうことは2度と起こさない」と述べた。市内で開かれた北海道自治体学会など主催の「まちづくり」集会に討論者として参加した同医師が冒頭、事件について釈明を求めて発言、採算の取れない救急医療を財政破綻(はたん)の街でどう保証していくかが議論された。
(本田雅和)

同医師は、事件当夜の先月27日、救急隊が現場から受け入れ要請の電話をした際、目の前の家族に配慮して首つりを「縊頸(いっけい)」と表現したことを改めて指摘。電話を受けた事務職員や看護師が専門用語を理解せず、「間違った情報伝達」の中で集中治療室のある札幌などの救急病院に運ぶよう指示、「間違った判断をしてしまった」と語った。

市民代表として参加した討論者は「聞き間違い」の問題ではなく、「たとえ助からなくても、命を委ねる医師にまず診てほしいという親の気持ちを分かっていただけているか」と質問。村上医師は「気持ちは分かるが、コンビニ受診などで医師は疲弊している。破綻前の市立病院の医師らは夕張には2度と戻りたくないと言っている」とした。

そのうえで同医師は「心肺停止患者を断ったのは間違いだった。近くにいる人が蘇生措置をし、田舎の診療所でも直近の医療機関につなぐのが一番生存率をあげる。救急医療をしていたプロとして恥ずかしい」と反省を示した。

また、同診療所が在宅支援診療所として87人の訪問医療をしているのを始め特養老人ホームやグループホームの200人以上を対象に24時間診療体制を続けていることを説明。19床の入院ベッドと救急で「年間5千万円近い赤字」が出るのを「職員給与の削減と理事長個人の借金」などで維持しているが、予算が確保できない場合に備えて「今冬の病棟閉鎖や救急廃止も検討している」と明らかにした。

住民が必要とする救急医療の中身や水準の確定、そのための国や道からの財源支援の実現――などが課題として残った。


また、同診療所が在宅支援診療所として87人の訪問医療をしているのを始め特養老人ホームやグループホームの200人以上を対象に24時間診療体制を続けていることを説明。19床の入院ベッドと救急で「年間5千万円近い赤字」が出るのを「職員給与の削減と理事長個人の借金」などで維持しているが、予算が確保できない場合に備えて「今冬の病棟閉鎖や救急廃止も検討している」と明らかにした。

うーん…いつ潰れてもおかしくないほど経営状況が悪いみたいですね…。

伊関友伸のブログ 破たん夕張 市立総合病院 委託運営に名乗り
http://iseki77.blog65.fc2.com/blog-entry-579.html

東京新聞 平成19年1月14日

 昨年夏に経営破たんした北海道夕張市の市立総合病院の再建に乗り出した医師がいる。自ら医療法人を設立し、市から病院運営の委託を受ける指定管理者に名乗りを上げる。財政難や医師不足で全国各地の自治体病院はどこも苦境にあえいではいるが、なぜ、あえて破たんした夕張市の医療再生に挑むのか。今月、同病院に着任した村上智彦医師(45)に聞いた。 (竹内洋一)

(以下省略)

…ていうか、もともとが「経営破綻してた病院」だったんですね…。

こんな状態では、心肺停止の患者を受け入れる十分なマンパワー・リソース・キャパシティは望めそうにないと思います。

市民代表として参加した討論者は「聞き間違い」の問題ではなく、「たとえ助からなくても、命を委ねる医師にまず診てほしいという親の気持ちを分かっていただけているか」と質問。

無理ですよね。

最善を尽くしても力及ばずに患者が助からなければ

「ミスでなければ、なぜ亡くなったんだ」

と訴訟を起こされ、医療に関する知識が無いのに

「ああしたから患者は死んだ、こうすれば患者は助かったはずだ」

と結果論からの後出しジャンケンで有罪判決を出す司法がいる現状では、そんな受け入れなど出来るはずがありません。

この診療所や対応した医師や看護師がバッシングされない事を祈ります。
author:KRTさん(三十路), category:■最近のニュースをいろいろと, 14:09
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